小物を作るときにこだわっていること、いくつかありますが、まず大切にしているのは、布の風合いや質感を壊さないということ。
デザインを考えるときも、いかにこの布が美しく見えるかをまず考えます。あくまでも主役は芭蕉布。だから他の素材と合わせるのも最小限。裏地の麻や持ち手の皮、がま口の留め金など、使い勝手や強度的に必要なものは、できるだけ芭蕉布の質感に合うものを選びます。
使うことによって柔らかくなったり、色がちょっと落ち着いてきたり、そんな経年変化も楽しんでもらえるように。
そんな自分なりの決まりごとの中でも、裏地の色を選ぶときは、思いっきり遊んでしまいます。
このときばかりは、かつてパッケージデザインの仕事をしていた頃を思い出し、自由に大胆に?色を選んでいく。
芭蕉布の多くは生成り地なので、小物にすると地味な印象を受けることもあります。でも裏地の色を変えることで、印象が変わり、表の布も生き生きとしてくる。
バッグやコースターは、表からは見えないけれど、使っているときにチラッと見えたり、ブックカバーや名刺入れなどは、開いたときに表地との対比を楽しむことができます。
(がま口は、使ってる自分しか知らない密かな楽しみが・・笑)
本音を言えば、色を選んでいる私が一番楽しいのですが・・。
だから、バッグ、ブックカバー、名刺入れ、がま口、コースター、一つ一つ裏地の色違います。
お気に入りの色を、じっくり選んでくださいね〜。