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工房風苧 芭蕉布日和

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ジジのこと。

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大切な家族がまた旅立って行った。
愛犬ジジ16歳。
昨年10月に19歳の愛猫シャンティを見送ったばかり。とても悲しかったけれど、そのときはまだジジがいると何とか気持ちを建て直した。でも、3年前に亡くなったキキ(ジジのお母さん)も含め、とうとう誰もいなくなってしまった。
また家が広くなってしまった。

ジジは4人兄弟で生まれ、最初は4匹とも里親を探そうと友達に声をかけたり、ペットショップに張り紙をしたりしていたけれど、まん丸の大きな目と白と茶のまだら模様、4匹の中でもひときわ可愛かったジジ。だんだん手放すのが惜しくなり、あれこれ悩んだ末、最終的に家で飼うことになった。

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ジジは子どもの頃から臆病で、散歩のときはいつもキキの後をついて回っていた。
キキが砂浜でやどかりを追いかけて一心不乱に砂を掘っていると、もうキキがやどかりを見つけ追いかけて走っているのに、後から同じところを真似して掘っていたり(もうやどかりいないのに・・笑)、リードを離すと、キキは一人でどんどん遠くに行ってしまうのに、ジジは一緒に行きたいけれど、私達から離れるのが不安なのかチラチラと振り返り、少しずつキキの後をついて行った。暗くなり、もう帰ろうと「キキ~」と呼んでも、キキはなかなか戻って来なかったけれど、ジジは名前を呼ぶと、しっぽをふって一目散に帰ってきた。

泳ぎは得意じゃなかったけれど、海に入るのは好きで、よく気持ちよさそうに水浴びしていた。

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ここ数年はもう海に行くことはあまりなくなったけれど、代わりにターブク(田んぼ)がお気に入りで、川沿いの小道を草や虫や土の匂いをクンクンかぎながら、立ち止まったり、小走りになったり、勝手きままに歩いていた姿を昨日のことのように思い出す。

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14歳のとき、突然首が傾き、目の焦点も定まらず、2日間病院に入院させたことがある。
確か耳の三半規管がおかしくなり、今思えば、あの頃から身体のあちこちがおかしくなっていたのだと思う。幸いなことに、そのときは先生の処置と点滴で、ほどなく回復したが・・。

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それからも、白内障になったり、歩くのがゆっくりになったり、年取ったなぁと思うことはあったけれど、元気だったので、あまり気にせず過ごしていた。

でも、昨年12月半ばに後右脚膝に5cm くらいのしこりがあるのに気がついた。すぐに病院に連れていき、薬で一旦小さくなったので安心していたけれど、1月半ばからまた腫れ初め、他の薬も試してみたけれど、なかなか効かず、そうこうするうちに食欲もなくなり食べたものを吐くようになった。吐き気止めと胃の薬も飲ませたけれど、数日後また具合が悪くなり、足の腫瘍もさらに大きくなり、歩くのも困難に。
これはタダゴトじゃないと、翌日病院に連れていき、血液検査と点滴、注射をしてもらったが良くならず、検査の結果を見たら、腎臓がすごく悪いとのこと。先生曰く、おしっこが出ないので、多分ほどんど機能していないと。
前回入院したときは良くなって帰って来たので、今回も良くなって帰って来ると何となく思っていたので、すごくショックだったが、覚悟を決めて家に連れて帰ることにした。
帰り道、車の後部座席のクッションの上でクゥ~クゥ~と苦しそうに泣いているジジの声を聞き、もしかしたら、これでお別れかも知れない・・と思うと涙が溢れてきた。

家に着き、夫が抱っこして玄関を入ると、元気よく2、3回しっぽを振った。病院ではずっとぐったりしていたようなので、後から先生に話をしたら、「家に帰ってきてうれしかったんだね」と。私が病院に迎えに行ったときも、先生に検査結果を聞いていたら、ワンワンと隣の部屋から泣き声が聞こえた。「昨日こっち来てから一度も吠えなかったのに、話し声でわかったんだね~」と先生。

それから半日。夫と二人、ずっとジジの側にいて、先生に言われた通り、声をかけ、名前を呼び、身体をさすっていた。しばらく苦しそうだったけれど、最後はもう昏睡状態。それでもジジ、ジジ、とずっと声をかけていた。
でもそんな願いもむなしく、その日の夕方、ジジは天国に旅立って行った。

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もう一度大好きな散歩に連れて行きたかったけど叶わなかったので、翌朝埋葬する前に、車に乗せてターブクと海に連れて行った。朝の空気はひんやりと気持ち良く、よく歩いていた川沿いの道の土を足につけたり、よく掘っていた砂浜の砂を鼻の頭につけてあげたりした。

ジジがいなくなって2週間。
毎日散歩に行っていた夕方の時間が来るのが相変わらずつらい。5時の時報替わりの「えんどうの花」のメロディが流れると、今でも、散歩に行こうと、すくっと立ち上がる姿や、早く行こうよ~とクンクン鳴く声を思い出す。また外出から帰ってきたとき、最初に「ジジ、ただいまー」というのが日課になっていたから、空っぽの玄関を見て、そっか、もういないんだーと思うときの何とも言えない喪失感。
自分が思っていた以上に、慰められたり、癒やされたり、ジジに依存していたんだな~と、あらためて思う毎日。

寂しい。とても寂しい。
でも、この寂しさもジジを思っている大切な時間。忘れたいようで忘れたくない、何か複雑な感情。
だから、いつか楽しくあたたかい思い出に変わる日まで、この寂しさも大切に持っていようと思う。

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# by fusamarumaru | 2020-02-19 15:40 | 日々の生活 | Comments(0)

バイバイ、シャンティ、ありがとね!!

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先週、我が家の愛猫シャンティが天国に旅立った。19歳。人間だったら100歳近い。

私が10日間の長旅から帰ってきて数日、だんだんエサを食べなくなり、5日目くらいからは水も飲まなくなった。そしてちょうど1週間目の朝、息を引き取った。
旅に出かける前はいつも通りの様子だったので、あまりにも急な展開に言葉もなかったけれど、もしかしたら行く前から調子が悪くて、私が帰って来るのを待っていてくれたのかも知れない。

猫は死期を悟ると姿を消すというけれど、本当は野生の本能で、弱ってる身体を敵から攻撃されないよう身を隠し、その間に体力を回復させるのだとか。
シャンティも最後の2日間、もう水も飲めなくなり足元もふらふらしていたのに、必死で外に出て庭にうずくまっていた。
そんな姿を見て、ああ、これで最後なんだなと薄々は感じていたけれど、それを認めたくなくて、いやいやまだ大丈夫。病院に連れて行ったらきっと持ち直す、と祈るような気持ちでいた。けれど、病院に連れて行こうと言っていた朝、もう歩くこともできなくなり、かすかな呼吸をしながら布団の上に横たわっていたので、もうここで夫と二人で静かに見送ってあげようと心を決めた。

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シャンティという名前をつけたのは、譲り受けた知人がインド好きで、シャンティの親にもスリシュというインド風の名前をつけていたから。シャンティとは、ヒンズーの言葉で平和のこと。平穏、内なる平和という意味もあり、ヨガのときにも先生がよく口にする言葉だ。

子供のときは臆病で、人が訪ねてくると、すぐ奥の部屋に隠れてしまい、近所の人や友人には、決して姿を見ることができない幻の猫?と言われていた。でも狩人(ハンター)の血はあったのか、よくネズミやビーチャー、ヒヨドリは捕ってきていた。夕方家に帰って来たら、部屋の中にヒヨドリの羽が舞っていて、悲鳴を上げたこともあったっけ。

19年間一緒にいたわけだから、田嘉里、喜如嘉、そして新築の我が家と3つの家を渡り歩いている。
田嘉里の家では、ハブにも噛まれて顔がボールのように腫れ、大騒ぎしたこともあった。猫は強いから大丈夫、しばらくじっとしてたら腫れがひくからと地元の人に言われ、半信半疑だったけれども、その言葉通り、庭の片隅にしばらくうずくまっていて、本当に1週間たったらきれいに腫れもひいて元通りの顔になっていた。
庭でうずくまっていたときは、涙を流して苦しそうだったけれど、そのボールのようにパンパンに腫れ上がった顔がおかしくて、写真を撮って東京の友達に送ったりもした。なんて酷い飼い主!!シャンティ、あの時は笑い者にしてごめん🙇。

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そんなこんないろいろあったけれど、今思えばみ~んなキラキラした宝物のような思い出。

2年前、新しい家に引っ越してきてからは、年のせいか、さすがに寝ている時間が増えたけれど、それでも最初の頃は新しい家がめずらしいのか屋根裏や梁に登って、ずいぶん遊んでいたっけ。

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今年の2月には、他の猫に噛まれたのか、自分でひっかいたのか、お腹に左右2ヶ所大きな傷ができ、膿や血が出てかなり酷い状態だった。先生にも内臓まで化膿したら大変だから本当は手術した方がいいと言われた。でももかなり高齢だからリスクも大きいと言われ、これでもう最後かも・・と思ったけれど、幸いなことに先生の処置と薬が効いて、1ヶ月エリザベスカラー生活は強いられたけど、何とか持ちこたえてくれた。

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100歳近いんだから大往生。人間だったらお葬式で紅白饅頭配るくらいだよね、と自分に言い聞かせはするけれど、やっぱり寂しい。すごく寂しい。
19年も一緒にいたのだから、いつもいた場所にシャンティがいない喪失感はとてつもなく大きい。何だか部屋が広くなった感じ。2年前愛犬キキが亡くなったときも、すごくつらかったけれど、またあのときの気持ちがよみがえってきた。
こういうの、ペットロスっていうのかな。
でも、悲しいけれど、苦しいけれど、今は思いっきりシャンティとの思い出に浸りたい。

せめてもの救いは、亡くなる直前に「19年間一緒に過ごせてすごく楽しかったよ。本当に本当にありがとう!!」と言えたこと。

バイバイ、シャンティ!!
楽しかったよ!ありがとう!!

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# by fusamarumaru | 2019-10-24 10:39 | 日々の生活 | Comments(0)

紺地のお話。

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もう先々月のことになりますが、ご注文いただいていた紺地の着尺、やっと完成しました!!

制作途中、想像以上に手間と時間がかかり、あらためて紺地を織る大変さを思い知りました。

一番苦労したのは、染めでしょうか。
スケジュールの都合上、藍建てが秋頃になってしまい、うまく藍建てできないこともあり、かなり苦労しました。またなかなか均一な濃さにならず、何度も染め直したので糸が弱くなってしまい、また苧績みからやり直しというようなこともありました。

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また絣結び、整経、巻き取りなどの工程でも、糸が切れたり絣糸のこんがらかってしまったり・・。
織りを始めてからも、藍の染め糸は見えにくく、切れても気づかず織り進めてしまったことなどもありました。(織り上がってからの補正のときは、あまりに糸が見えずらいのでハズキルーペを購入しました。笑)

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そんなこんな紆余曲折ありましたが、何とか最後まで仕上げることができ、本当によかったです。
ご注文いただいたお客様にも喜んでいただき、肩の荷が下りました。

苦労した分、課題もたくさん見つかった紺地制作でしたが、問題に直面したときの解決法や気付きも多く、とても良い勉強になりました。この経験を、またこれからの制作に活かしていきたいと思います。

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# by fusamarumaru | 2019-10-15 13:59 | 制作工程 | Comments(0)

『琉球藍の建て方、染色法を学ぶ』講座に参加しました。

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7月から参加していた県立芸大付属研究所主催の『琉球藍の建て方、染色方を学ぶ』という講座。
講座は先月いっぱいで終了しましたが、藍建てした液がまだまだ染められるので、先週、今週と糸染めに行って来ました。

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『琉球藍の建て方、染色法を学ぶ』講座に参加しました。_b0228094_10041929.jpg

いつもは名護のオーシッタイの山藍工房さんの泥藍を使っていますが、今回の講座の講師は、本部にある「藍ぬ葉農場」の池原さん。「藍ぬ葉農場」の泥藍は、石灰分が少なくPHも低め。発酵してもブクブクと藍の華がたつこともありませんが、液はきれいな緑色でよく染まります。

講座は、琉球藍の歴史から栽培や生産の現状、泥藍作り、藍建ての方法、染色法と幅広く、特に藍建ての方法は、今までやっていたやり方と違うところも多く、とても勉強になりました。

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例えば藍建てのとき、木灰液を入れたり、酸化するのであまり空気を入れないように撹拌するなど、今まで何年もやっていたやり方を覆すようなお話もあり、ちょっと戸惑いも感じました。
また栄養分として、水あめではなく米ぬかや糖蜜、お酒も泡盛より糖分が多い日本酒が効果的など、なるほど~と思うことや、糸の染め方も芭蕉布会館で習ったやり方とは違う、目からウロコのような気付きや発見もありました。

藍建て、うまくいくときもあれば、なかなか建たずにきれいに染められないときもある。
でも今回、泥藍は生産者、また土壌や気候によっても違うこと。やり方は一つではないし、また絶対でもないということを知り、うまくいかないときでも、還元と発酵のしくみを理解していたら臨機応変に対応していくことができる。そのことを学んだことが一番の大きな収穫でした。

まだまだ”藍修行”の道は続く・・。















# by fusamarumaru | 2019-08-16 10:12 | 日々の生活 | Comments(0)

『工房風苧の芭蕉布』動画できました!

前回のブログにもちょっと書きましたが、『いぎみてぃぐま』に合わせて、アドバイザーのつくらしさんに制作工程のビデオを作っていただきました。

「芭蕉布」は知っていても、それがどのように作られているのか、まだまだ知らない人は多い。
自分が写っている映像はちょっと恥ずかしいところもありましたが、会場では想像以上に多くの方に見ていただき、多少なりとも芭蕉布の工程を理解してもらう一助になったと思います。
中には、立ったままずっと食い入るように見ていた方や、いろいろ熱心に質問される方も。
また畑で繊維を収穫するところから始まるということに驚いている方もいて、思わぬ映像の効果にびっくりしました。

そして、工程を知ってもらうことにより、芭蕉布を手に取り、使ってみたいと言われる方も多く、販売にも一定の成果がありました。

本来はただ”もの”を見て、気に入って下さった方に買っていただくのがベストで、あまりあれこれ説明するのはカッコ悪いと思っていましたが、今回いろいろな方とお話して、芭蕉布がどのような工程を経て作られているのか、その物語を知ることにより、目の前にある”もの”の見方が変わっていくということを実感しました。
伝えたいことを、きちんと伝えるためにも、ある程度の説明、知識は必要だと。

ダイジェスト版(5分)もあります。


どうぞご覧ください。


*映像を作っていただいた「つくらし」さんのHP


https://tsukurashi.jp/index.html












# by fusamarumaru | 2019-05-27 17:19 | お知らせ | Comments(0)